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2014.03.12 風化
今日、僕が幹事を務めさせていただいている、
中小企業家のある団体の幹事会がありました。
4月からの新年度に向かい、活動方針などが決定します。

支部長から活動方針の説明があり、
幹事の皆さんはその案に異議がないようで、
そのまま決まろうとしていました。
こういう場面ではお決まりの流れです。

その時、ある方が言いました。
「東日本大震災の表現が全く入っていないけどいいのだろうか」って。
「過去2年の方針には、何らかの表記が入っていました」って。

それを聞いて、僕も思い出しました。
確かに、以前は入っていたのです。
ところが3年が経ち、いつのまにかその表記は削除されていたのです。

議長が他の方へも意見を求めたのですが、
少し沈黙が続きました。

そこで、僕も続いて発言。
「同感です」
「東北が被災したのではなく、我が国、日本が被災したという事であり、
何かしらの表記は必要ではないか」って、
支部長案に異議を申し立てました。

その後、さまざまな意見が出ました。
「もう3年経っているのだから、ここでわざわざ入れることはない」とか、
「具体的に被災地に対して何かできるのなら入れてもいい」とか。

そして支部長が最後に言いました。
「表記していなくても、決して風化することはない」
「震災のことは、いつも念頭にある」
そのようなことを言いました。

いろんな意見を踏まえ、
あとは支部長を中心とした執行部が決めることになりました。

今回の皆さんの発言を聞き、僕は改めて感じました。
「こうやって、風化していくんだな・・」って。

この団体は、札幌市内の中小企業の経営者が集まる組織です。
組織としては全国組織で、東北にも支部があります。
札幌で仕事をしていても、
震災からの復興に大きな力を発揮しなければなりません。

東北に暮らしていなくても、日本全国の企業にとって、
震災は大きな問題に他なりません。
正に、自分たちの問題だと思うのです。

風化というものは、
自分たちの気付かないうちに、
いつのまにか・・
向かっていくのかもしれません。

東日本大震災は、まだ終わっていません。
私たちはそのことを、
決して忘れてはならないと思うのです。


tani

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